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THE解説

踵骨(しょうこつ)骨折

踵骨は踵(かかと)の部分の骨で、外力に弱く潰れやすい性質をもっています。踵骨骨折は高所からの墜落によって踵部を打撲して起こる骨折で、大部分が圧迫骨折です。受傷後は疼痛や足関節の運動に伴う激しい痛みや患肢への荷重が不能となり、腫脹、皮下出血が著名に現れます。非常に治療の難しい骨折で変形(踵骨が外側に隆起してしまう)が残ったり、外傷性偏平足を起こしたりまたそれに伴う疼痛が残存しやすい骨折の1つです。転位が高度のものや骨折が関節面に及ぶものは、手術の適応となります。骨折の程度にもよりますが約8~10wは松葉杖にて免荷(骨折した足をつかない事)を行いながら自動運動、理学療法等を施行しその後、足底装具により徐々に荷重歩行を開始していきます。早期荷重は変形治癒の原因となりますので、治療方針は個々の症例にあわせて専門医の先生と十分に検討しながら機能的な治癒を目指さなければなりません。