アキレス腱障害について以前に解説しましたが、今回はアキレス腱の断裂について解説します。運動をしていて急に走り始まった時や、ランニング中スピードアップしようとしてパワーを上げた時等に鈍い音とともに走ることができなくなります。ほとんどの方が受傷時「後ろから蹴られたような感じ」、「棒でたたかれたような感じ」といいます。患部の足関節を背屈(アキレス腱を伸ばした位置)してアキレス腱を触ると患部に凹が触れます。症状としてはまず歩行不能ですが、仮に歩けたとしてもつま先で立つことができませんのですぐ解ります。痛みや腫れはそんなに強くありませんので自分では軽い捻挫と思って来院する方もいます。治療方法は手術療法と手術をしないで治す保存療法がありますがどちらでも同じように治ります。手術療法となると当然、入院し手術を受けますので患者さんや家族の方にも負担が多くかかりますが保存療法では入院する必要もありませんし、手術による感染の心配もありません。一般の方では快復後の腱の強度についても両者ともほとんど変わらないというデータもあります。運動前には十分なストレッチを忘れないようにしましょう。