足関節の捻挫も罹患率の高い怪我です。運動時や、靴やサンダルを履き損ねたりした時、また階段昇降時等にもよく捻挫します。一般には内反捻挫といって外果(外くるぶし)周辺を傷めることが多く、内果(内くるぶし)周辺や足の甲も傷めます。捻挫の項で説明しましたが、「関節のスジを伸ばした」というのは伸ばしたのではなくスジ(靭帯)が切れていることを言います。その切れ方が多いか少ないか、微細断裂か部分断裂か完全断裂かに分類され、それによって予後(治るまでの期間)が変わってきます。ですから同じ捻挫でも程度によっては1週間で治るのもあれば数ヶ月におよぶものもありますので、一口に捻挫といっても相当幅広く考えなければなりません。特に足関節の場合は加重という大きなリスクがありますので治療の過程でいかに損傷を受けた靭帯にストレスをかけないようにするかで治るまでの期間が違ってきます。また治すときにしっかりと治しておかないと何年でも愁訴を引きずり、つらい思いをするようになります。そうなるとおそらく生涯足関節の痛みに悩まされることになりますのでご注意を。