肘の痛みは大別するところんだり捻ったりして傷めた痛みと、野球やテニスなどで肘のある部分に極端にストレスがかかりそれによって発生するスポーツ外傷や障害による痛みに分類されます。今回はころんだり捻ったりしたときに受ける怪我を中心に説明します。ころんで肘をついたり捻ったりした時には主に関節包といって関節を包んでる組織を傷めたり、靭帯を傷めたりあるいは強い衝撃を受けると関節内に血腫といって血液が溜まったりして強い痛みの原因になります。これらのケガはすべて捻挫になります。また、外力の強さによっては骨に異常をきたすこともあり注意が必要です。特に低年齢層で強い痛みと腫れが伴う場合は慎重に対応しなければなりません。子供の肘関節は解剖学的、生理学的にも非常にデリケートに出来ているゾーンですので場合によっては骨の損傷を伴っていることもあります。勿論大人でも強い衝撃を受けると骨折や脱臼をすることもあります。また、小学生以下のお子さんでは急に手を引っぱられたときに突然痛くて手を使わなくなることがあります。よく「肘が抜けた」といわれる状態ですがこれは大人の脱臼とは少し違ってこの年齢層特有な障害で靭帯と骨の位置関係がずれたことによる痛みです。