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THE解説

手首の痛み ~TFCC損傷について~

以前から解説している手関節の痛みに関連しまして、今回は小指側の手首に痛みが出現するTFCC損傷(三角繊維軟骨複合体損傷)について解説していきます。

『発生原因』

転倒などで強く手を着いた際や、手関節に強いねじれ外力、特に回内力(内側に回す動作)が加わった場合など、急激な力が手関節に加わることによって発生するものと、手関節の使い過ぎや手関節付近の骨折後に変性がある場合に軽微な外力で発生するものとがあります。

『症状』

TFCC損傷時には回内・回外運動時(ドアノブをひねるような動作)に疼痛と腫脹、時にはクリック感を感じ、小指側に横に倒し手関節が狭まるような動作すると疼痛が増強します。また、手関節尺側の尺骨頭と手根骨間に圧痛があります(図1)

『治療法』

痛みが出る動作を避け、症状が強い場合には患部の安静を図る為にテーピング固定(動画参照)や包帯固定を行います。症状の改善が見られない場合は手術療法の適応になることもあります。

『判別方法』

TFCCストレステスト(動画参照)
手のひらを上にした状態、下にした状態それぞれで小指側に手首を倒す。陽性であれば、図1の赤丸部分に疼痛やクリックが誘発されます。

この部位はレントゲン検査では異常を認めないことが多い為注意が必要です。上記の部位に痛みが出現しましたら当院または専門医にご相談下さい。