今回は運動後に発生する筋肉痛についてお話ししていきたいと思います。
筋肉痛とは「即発性筋痛」と「遅発性筋痛」の二つに分類されており、一般的な筋肉痛は後者の「遅発性筋痛」にあたります。
筋肉痛になる原因は現代の医学でもはっきりとは解明されておらず、現在で最も有力な考え方は「筋繊維の損傷後に筋が修復していく過程で発生する発痛物質(筋繊維が損傷すると白血球などの血液成分が損傷部に集まり、このとき患部に発痛物質が産生されて炎症反応が起こる)が筋膜に影響を及ぼすことによって出てくる痛み。」とされています。
また「筋肉痛が2日後や3日後に出る = 加齢」と良く思われていますが、そうとも限りません。普段から運動をよくしている人の筋肉は血液の循環が豊富で、筋損傷に対して修復を開始するまでの反応が早いといわれます。一方運動をしていない人の筋肉は血流量が慢性的に不足し、修復に必要な血液の供給が運動をしている人より遅くなることよって発痛物質の産生までに時間がかかり、痛みが遅れて出現するのではないかといわれています。このことから、運動量や運動強度の低下により筋肉痛が遅れて出現するのではないかという説もあります。
今回は筋肉痛のメカニズムについてお話ししました。次回は筋肉痛の対策と対処法についてお話ししたいと思います。