今回は高齢者の骨折について解説します。
高齢者の方の骨折は比較的発生が多く、その中でも上腕骨外科頸骨折、橈骨遠位端部骨折、大腿骨頸部骨折、胸腰椎椎体圧迫骨折などが多くみられます。
※それぞれの骨折については後ほどこちらの解説にて詳しく解説していこうと思います。
いずれの骨折も損傷する骨の場所は、骨内部にある海綿質(骨の構造の中で沢山の空洞がみられる層)という組織部分になり、骨粗鬆症などが原因で骨が脆弱化している場合に発生が多いとされています。転倒などで局部に外力を受けた際は骨折を引き起こしやすく、さらに筋力低下やバランス感覚の低下などにより、体の反応が鈍くなることで転倒の機会が増すことも原因の一つになります。
また、高齢者の方は骨折後の不十分なリハビリによって関節拘縮(関節が固まってしまうこと)などの機能障害も起こしやすくなりますので、関節を動かしてもよい場合は積極的に運動をしていかなければなりません。そのため患者さん自身にも日常生活内でリハビリの協力も治療をしていく上で必要不可欠となります。
次回は各骨折について詳しくお話できればと思います。