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THE解説

骨折の合併症・深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症

今回は深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症について解説します。

まず血栓と塞栓の違いですが、血栓というのは血管内で血液が何らかの原因で固まってしまったものをいい、その血栓が血管内で詰まり血流を低下させたものを塞栓と言います。
つまり、深部静脈血栓症とは体内の深部静脈(特に下肢)で生じた血栓により疼痛や腫脹、運動痛が出現し、この血栓が血流に乗って肺の血管を塞栓したものを肺血栓塞栓症と言います。皆さんが良く耳にするエコノミークラス症候群のことです。

では、なぜ骨折によってこれらの症状が発生するのか。それは『長時間同じ体勢で動かさない』ということが関係してきます。
血液を全身に送るのは心臓ですが、下肢の末梢部から血液を心臓に送り返すのはふくらはぎの筋肉が行っています。よって下肢の骨折でギプス固定され、ふくらはぎの筋肉を動かさなくなることによって血行が悪くなり、そこで血液が凝固することにより血栓が発生するということです。

予防法としては、足首を上下に動かすなどふくらはぎの筋肉を動かす運動や弾性ストッキングで圧迫するなどがあります。下肢の骨折の治療ではこのようなことを頭に入れて、しっかりと合併症の予防対策をしていく必要があると思います。