今回は肩関節脱臼について解説したいと思います。
肩関節は背中の肩甲骨と腕の上腕骨をつなぐ関節です。
皆さんも一度は聞いた事があると思いますが、肩関節は脱臼が起こりやすい関節です。
その理由として
- 上腕骨の骨頭に対して肩甲骨側の関節窩が小さい
- 人の関節の中で可動域が1番広いため、動きによって無理な負担がかかりやすい
- 関節を保護している関節包(関節の袋)や補強している靭帯に緩みがある
- 関節が膝の様に靭帯で固定されておらず筋肉で固定されているため動きやすい
等の理由が上げられます。
症状としては、
- 肩部の筋肉の膨らみが反対側と比べて無くなる(凹んで見える)
- 肩の関節が動かない
- じっとしていても痛みが続く
- 上腕部を側腹部に近づけられない(近づけても戻ってしまう)
等、一般の方が見てもわかりやすい症状が現れます。
よく引っ張れば治ると聞いたことがあると思いますが、一概にただ引っ張ればいいという事ではありませんし、脱臼が入ったから治ったというわけではありません。
その理由は、
- 脱臼した際、骨折などが併合していることがある
- 無理に引っ張ってほかの軟部組織(筋肉や靭帯等)を傷つけてしまう
- 整復後の処置が不十分だと反復性脱臼になりやすい(癖になる)
等が上げられます。
もし脱臼したかも!?となった場合は速やかに当院にご連絡を頂ければと思います。