今回はルーズショルダーについて解説します。
まず、体質的な肩関節の「ゆるみ」を基盤として肩関節が脱臼を生じるようになった状態のことを非外傷性肩関節不安定症といい、この「ゆるみ」にあてはまるものがルーズショルダーになります。
ルーズショルダーは肩関節を構成する筋肉や靭帯などに外見的な異常が無いにもかかわらず、上腕骨が下方にずれる傾向のあるものをいいます。10代から30代の特に女性に多いのも特徴です。
症状としては無症状の場合と有症状の場合とがあり、有症状例では脱臼不安感(脱臼してしまいそうな感覚)、脱力感、鈍痛、スポーツ動作時の障害などが見られます。また他の関節にもゆるみがあり、全身的な関節弛緩がみられることが多いと言われています。
治療としては無症状例のものは治療の必要はありませんが、有症状例の多くは筋力強化によって改善します。しかし難治性の場合や頻繁に脱臼を繰り返しているものはその限りではありません。上記のような症状がみられる場合は一度専門医に診察してもらうことをお勧めします。