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THE解説

股関節の痛み ‐ 小児編Ⅰ(ペルテス病)‐

股関節部の痛みはさまざまな原因によって出現します。今回は小児におこる股関節の痛みの一つ(ペルテス病)を解説したいと思います。
ペルテス病とは3〜12歳の小児期に多い疾患の一つで、特に4〜9歳に発生頻度が多く、女児に比べて男児に多い傾向にあります。
大腿骨骨頭(太ももの骨)への栄養を送る血管が断たれてしまう事によって疎血が起こり、大腿骨骨頭が壊死または変形が生じる疾患となります。原因は諸説ありますが現在のところ確定的なものではありません。

早期での症状は、跛行(外傷、奇形、疾患等により正常な歩行ができない状態)が最も多く、痛みを回避するために現れる症状と考えられています。そのため股関節自体には強い痛みを訴えることは稀です。痛みを訴える場合は大腿部~膝関節に痛みが出現することが多く、膝の疾患と区別しなければなりません。さらに、股関節の動きが悪くなる事があるのでそのような症状も見逃さないように注意が必要です。

治療方法としては保存療法、手術療法の2通り選択肢があります。それぞれ長所・短所があり、症状によって治療方法が変わってきますのでこのような症状が見られたら、ご相談下さい。