よく治療前に患部を温めたりしますが、この温熱療法は熱の伝え方で表面加熱と深部加熱に分かれます。
どちらも治療法も患部を暖めることで血液の循環を良くし、損傷した軟部組織への酸素、抗体、白血球などの供給を増加させて組織自体の柔軟性を増加させることが目的です。また、増加した血流によって有害な代謝物の排除を促進し、痛みの感覚を緩和させ、筋のスパズム(硬い部分)を軽減させる効果があります。まとめると、痛みの抑制、筋スパズムの緩解、拘縮の緩解と関節可動域の拡大、代謝機能の促進などの効果が期待できます。
尚、捻挫や打撲、その他の急性症状の場合、2~3日は炎症期(炎症が盛んな時期)が続きますので温熱療法ではなく寒冷療法(冷やす)が必要です。この寒冷療法を行なわずに直ぐに暖めてしまう患者さんが多くいらっしゃいますが、間違った処置をすることで症状の悪化や回復遅延の原因になりますので、分からない場合は直に整骨院や病院にご相談下さい。