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クールダウンについて

 今回はクールダウンについて解説していきます。

 運動をする人に話を聞くと、『ウォーミングアップはやるけどクールダウンはやらない』と言う方が多いように思います。ウォーミングアップも重要ですが、それと同様にクールダウンもパフォーマンスアップや体にとってとても大切な工程です。

クールダウンの目的として

  1. ① 運動時に筋肉内に溜まった疲労物質を排除する。
  2. ② 運動後に筋肉が硬くなるのを防ぎ、怪我を予防する。
  3. ③ 精神的・身体的な緊張状態を緩和し、リラクゼーション効果を与える。
などがあげられます。

特に①の運動時に筋肉内に溜まった疲労物質を排除し、翌日の疲労感や筋肉痛を軽減させることを目的に行うことが多いかと思われます。

次にクールダウンの方法として

  1. ① ジョギングなど強度の高くない運動で、高くなっている心拍数を徐々に落ち着かせる。
  2. ② ジョギングからウォーキングに切り変えながら、心拍数と共に筋温度を徐々に下げる。
  3. ③ 筋温度が下がりきらないようにしながら、静的なストレッチで筋肉の緊張を緩和していく。ストレッチは呼吸を止めないようゆっくりと、痛みが無い範囲で行う。
この他にも必要に応じてアイシングやマッサージも行う場合もあります。目安として15分程度行うといいと思います。

 折角運動をしても翌日筋肉痛になって動けなかったり、疲労が抜けずに辛い思いをしてしまうと運動自体が嫌になってしまいます。また筋肉が硬くなることで外傷発生のリスクも高くなってしまいます。ウォーミングアップもクールダウンも本運動と同等に大切な工程です。しっかり行うようにしましょう。

打撲について ~大腿部打撲~

 今回は大腿部(太もも)の打撲について解説します。

 大腿部を打撲する時の多くはサッカーやラグビーなどのコンタクトスポーツをしている際に負傷します。大腿部に膝や肘、スパイクなどがぶつかり、強い外力が加わることで筋肉を損傷します。特に大腿四頭筋(前面部)の損傷が多くみられます。

【症状】

受傷直後は痛みと腫れ、膝関節や股関節部の運動制限がみられます。その後経過とともに痛みや腫れが著明にみられるようになります。筋繊維の損傷具合が重度な場合は大腿部の内圧が上昇し皮膚の緊張が強まり、光沢を帯びることもあります。また急性のコンパートメント症候群(※1)を合併することもあるので注意しましょう。慢性化すると損傷部位が硬くなり膝関節の可動域の低下が残ってしまいます。

※1患部の内圧が高くなり血流障害を起こす疾患(後ほど説明します)

【分類】

大腿部打撲に関する画像

損傷度合いは膝関節の屈曲角度によって分けられます。

軽度 :膝関節が90°以上屈曲可能
中等度:膝関節が90°まで屈曲不可
重度 :膝関節が45°まで屈曲不可

【処置】

受傷直後は出血を最小限にとどめる為すぐにアイシングを行い、出来るだけ損傷部位を伸ばす肢位(膝関節屈曲位)をとり血腫の形成を抑制します。筋挫傷の治療のほとんどが保存療法になります。損傷が軽度であれば可能な範囲で荷重を行い、重度の場合は内出血が起きるリスクが高いため、急性期の荷重は避け痛みが増悪した場合医療機関への受診をお薦めします。

 打撲は治癒までに長期間を要する場合が多くみられます。初期の適切な処置が早期回復のカギです!

打撲について ~コンパートメント症候群~

 今回は以前にも紹介しました打撲について改めて解説していきます。

 スポーツや日常生活で遭遇することの多い打撲ですが、怪我をする場所や強度によって重症になるケースも少なくありません。特に今後解説する大腿部の打撲は重症化するケースの多い部位です。今回は打撲について少し掘り下げ、大腿部等を打撲した際に症状として把握しなければならない重要なコンパートメント症候群(区画症候群)について解説していこうと思います。

区画に関する画像

 腕や足などの四肢は筋肉や骨、筋膜などによって血管、神経組織が囲われる構造になっています。その囲われている空間を区画といいます。(図1 赤ライン)
 骨損傷や、筋損傷、血管損傷などにより、この区画内の組織内圧が上昇し、その影響で筋、神経組織の機能障害をもたらすものをコンパートメント症候群と言います。
 日常で出くわすことの多くの原因は骨折や打撲など筋肉内出血によるもの、下腿などでは運動の反復による慢性型のものがあります。また、ギプス、包帯などによる過剰な固定などにより、受傷後炎症期間の間に徐々に内圧が上がりますがその圧の逃げ場が無くなり他の組織を圧迫してしまい障害を起こす場合もあります。
 症状は阻血の症状(疼痛、感覚異常、蒼白、脈拍脆弱など)がみられます。コンパートメント症候群らしき症状が出現した場合、早期に区画内の減圧と循環の改善を図る為、速やかに固定の除去などの処置を施して、筋、神経組織の壊死の発生を防止しなければなりません。症状の進行が急激であれば、すみやかに観血療法(筋膜切開)が必要となり、それらしき症状が出た場合は早期に対応する必要があります。
 筋損傷はスポーツ活動、就労現場で多く見られる損傷ながら、損傷の重大性に気づかれず、損傷直後からすぐに運動や作業を行うケースが多い傾向にあります。最も注意しなければならないのがコンパートメント症候群です。軽視するのではなく、筋損傷としてしっかり認識し治療する必要があるので注意してください。

 今回は少し難しい内容になりましたが、打撲をした際には上記の症状を踏まえて早急かつしっかりとした判断をしなければなりません。次回は本題の大腿部の打撲について詳しく解説していきます。

ウォーミングアップの重要性

 今回はウォーミングアップが体や運動パフォーマンスに与える影響について簡単に解説したいと思います。

 ウォーミングアップの主な目的は、体を動かすことで血行が良くなり、運動に必要な酸素やエネルギーの供給を促進させること。また、体温・筋温を上昇させることにより身体機能を高めパフォーマンスの向上を促すことと考えられています。
 筋温が上昇することで筋肉の柔軟性が出現し、スムーズな筋収縮が可能になり関節の可動域が向上、また運動時の筋肉による抵抗が減少することで運動に必要なエネルギー供給が少量になります。さらに傷害の発生や再発の防止にも関係が深いとされています。

 筋温の上昇は入浴などの受動的なものではなく、軽運動やストレッチなど体を動かすことによって得られます。以下がその手順例です。

  1. 1.軽い静的ストレッチ
  2. 2.ジョギングやステップワーク
  3. 3.ダイナミックストレッチ
  4. 4.各競技の専門的なトレーニング

以上のような順番で行うと効率良く筋肉が温まると思われます。

 季節や気温、その日のコンディショニングによってウォーミングアップに要する時間は変化します。夏季では外気温が高く体温の上昇が早い為10~20分ほどが適正となり、運動量が多く汗をかきすぎる場合は逆効果になることがあります。冬季は夏季と比べ体温が上昇しにくい為20~30分ほど必要になるかと思います。
 自分に合ったウォーミングアップはちょっとした意識により見つけることが出来ると思います。皆さんも少しだけ意識をして取り組んでみてください。

ストレッチについて③

 今回はストレッチの種類と、運動前、運動後での取り入れ方の違いについてご紹介します。ストレッチには大きく分けて静的ストレッチと動的ストレッチの2種類があります。

・静的ストレッチ【スタティックストレッチ】

ストレッチをする際にゆっくりと反動をつけずに筋肉を伸ばすことで筋の柔軟性を高める方法です。一般的なストレッチは静的ストレッチを指すことが多いです。

  • (目的)
    筋肉の緊張緩和、柔軟性向上、さらに関節可動域の改善を目的に行います。またリラックス効果もあるため、運動後や睡眠前などに取り入れるととても効果的です。

  • (注意点)
    上記で述べたように筋肉の緊張をやわらげる為ため、運動前のウォーミングアップに取り入れてしまうと、筋肉が必要以上にリラックスしてしまい筋出力が低下してパフォーマンスの低下が起こる可能性があります。

・動的ストレッチ【ダイナミックストレッチ、バリスティックストレッチ】

体を動かし反動をつけながら筋肉を収縮させることで、関節可動域の改善と筋肉の柔軟性向上が期待できます。またスポーツ特性を生かしたストレッチを行うことが可能でありラジオ体操がよく知られている動的ストレッチの一つです。

  • (目的)
    運動前のウォーミングアップに取り入れることが多く、またスポーツの現場ではそれぞれの競技特性に合わせた動きでストレッチが行えるため、複雑な動きをする競技にも対応することが可能です。

  • (注意点)
    反動をつけながらのストレッチは、運動強度がとても高くなり怪我のリスクも高くなるため、十分体を温めてから行う必要があります。

 以上のように運動前、運動後ではストレッチの目的と方法が変わります。運動前に動的ストレッチを取り入れることで競技のパフォーマンス向上が期待できます。またスポーツ選手に限らず、普段の運動を行う際にも怪我のリスクを下げることに繋がります。ぜひ参考にしてみて下さい。

ストレッチについて②

 今回は前回に引き続き、ストレッチについて後半の2つを説明していきます。

4.リラックス効果

ストレッチを行うことで筋肉の柔軟性が向上し、それにより自律神経系の副交感神経が優位になる働きがあるといわれています。就寝前などにストッレチを行うことで身体が副交感神経優位の状態になり、寝つきの悪い方などは睡眠の質が良くなることが期待できます。

5.姿勢不良

姿勢が悪くなることは筋肉が硬くなることによって起こるともいわれています。デスクワーク、立ち仕事、日常生活の様々な負担が姿勢不良と関係していることはよくある事で、その悪い姿勢が習慣ついてしまう事で筋肉が過緊張状態になり、この筋肉の緊張がさらなる姿勢不良を起こす原因になることも考えられます。また、筋肉の緊張が強くなると体内の血液循環も悪くなり、それにより慢性的な痛みも出現しやすくなるため、筋肉の緊張を改善することで姿勢不良の改善、血流の改善、痛みの改善が期待できます。是非一度自分の姿勢を確認してみてはいかがでしょうか。

 今回は2回にわたりストレッチについてお話してきました。今までの解説を参考に自分に必要なストレッチをぜひ試してみてください。
 ストレッチについてわからないことがありましたら、お気軽にスタッフにお声かけ下さい。

ストレッチについて

 当院ではストレッチについての紹介を多数させていただいていますが、今回はストレッチを行う目的について詳しく解説したいと思います。

 ストレッチの目的として

  •  1.怪我をしない体づくりができる
  •  2.身体の疲れにくい体を作れる
  •  3.冷えやむくみに対しての改善
  •  4.リラックス効果
  •  5.姿勢改善
など多くのことが期待できると考えています。今回は前半の3つを説明していきます。

1.怪我をしない体づくりができる

「体が硬いんです」とよく患者さんからご相談を受けることがあります。体が硬い(筋肉や関節の柔軟性が低下する)ことによって自分の体を思うように動かすことが出来なくなります。また、その環境下で急な動きや力を入れる動作(重い物を持ち上げるなど)をした際は体にかかる負担が大きくなり、筋肉や関節を痛めてしまう可能性が高くなります。したがって、日々のストレッチなどで筋肉や関節の柔軟性を向上させることが必要です。

2.身体の疲れにくい体を作れる

ストレッチを行うことで新陳代謝が良くなり、疲れにくい体・疲労回復しやすい体が作れます。血液は心臓から流れ出て全身を回っていますが、心臓のポンプ作用の働きだけで血液が全身を回っているのではなく、筋肉の収縮によるポンプ作用でも血液は流れています。そのため筋肉の柔軟性が低下し筋緊張が強くなってしまうことで血流が悪くなり、疲労回復に必要な酸素、栄養素が十分に運ばれにくくなってしまいます。筋肉の柔軟性を向上させることで必要なエネルギー循環を確保し、疲労の蓄積を抑えることが可能となります。

3.冷えやむくみに対しての改善

冷えやむくみは血行不良が原因で起こるといわれています。筋肉をストッレチ等で柔らかくすることで血流の改善が見られ、その結果、身体の熱産生が向上し冷えの改善、また代新陳謝の向上により体の余分な水分や老廃物の排泄が促され、むくみの改善が期待できるといわれています。

 次回は後半の2つを説明していきたいと思います。以前までの解説を参考に是非ストレッチを行ってみてください。もしわからないことがありましたら、お気軽にスタッフにお声かけ下さい。

打撲について①

 以前解説しました「捻挫」と同様に自身が経験したり耳にしたりする事があるかとは思いますが、大切な事になりますので改めて「打撲」について解説させていただきます。

 打撲は身体のどの部位にもおこり、受傷理由の多くは受傷部位と硬い物とがぶつかることで発生します。そして、老若男女年どの年齢層にも起こります。また、損傷度合いも幅広く存在し、皮下組織の損傷から筋挫傷まであり、侮れない外傷の一つです。多くの打撲には青くアザが出現し、血腫という血の塊ができる事があります。その血腫を放置してしまうと体の中で吸収しきれず瘢痕という硬い塊が残ってしまいそこが「何かに当たると毎回痛い」「皮膚の下で何かが邪魔をして動かしにくい」いう状態になってしまう事もあるので注意が必要です。

 身近な怪我な為ないがしろにされがちですが、適切な判断が必要となり損傷度合いによって固定等処置が必要になります。打撲をしてしまったかな?という場合は早急に以前解説しました「RICE処置」を行い、専門医、整骨院等にご相談ください。

 太もも等に打撲が起きた場合にはさらなる注意が必要な場合があります。太ももの打撲に関しては次回詳しく解説していきたいと思います。

熱中症について

 今回は熱中症について解説をしたいと思います。

 梅雨が明けて一気に気温が上がるこの季節は熱中症に十分注意しなければなりません。最近では【暑さ指数】といわれる“その場所のその時間帯の暑さ”の危険度を段階別に分けて警告するシステムも発表され、都市部では毎日のように警戒アラートが発表されています。

① 熱中症の原因

  • ・高気温はもちろん高湿度、無風状態、日差しが強い屋外の場所。
     屋内であっても窓を閉め切ってエアコンを使わないなど、その場所の環境によるもの。
  • ・高齢者や子ども、肥満傾向や運動不足の人、体調不良や二日酔いなど体の異常によるもの。
  • ・激しい運動や長時間の作業に水分補給の不足などその人の行動によるもの。
これらの要因により、体温の調整機能がうまく働かず体に熱がこもり熱中症になります。

② 熱中症の予防

 予防策としては高温多湿の場所を避け、気温と湿度の確認と温度調節、バランスの良い食事や睡眠不足にならないよう十分な睡眠をとるようにしましょう。また水分をこまめに、塩分を程よく摂るようにしましょう。喉が渇いたと感じた時には水分不足です。喉が渇く前にこまめに水分を摂取しましょう。多量の汗をかいたときは水分と一緒に塩分も失われています。水分だけの補給だと塩分・ミネラルの濃度が低下し、かえって熱中症になりやすくなります。スポーツドリンクなど塩分も一緒に摂取できる飲み物を準備しておきましょう。

 次回は熱中症になってしまった・なっている人を見つけた時の対処法について解説します。

殿筋のストレッチ

 今回は、殿筋(お尻)のストレッチをご紹介したいと思います。座った状態でできますので是非ご自宅でおこなってみてください。

【殿筋ストレッチ(1)】

殿筋のストレッチ写真
  1. 1.両手を体の後ろにつき、ひざを立てます。
  2. 2.立てた側のひざの上にもう片方の足(外くるぶし)を乗せます。(乗せた状態ですでにお尻に伸びた感じがある方は、そのままキープしましょう)
  3. 3.2で伸びた感じがあまりない方は、立てた脚と体を近づけていきます。
  4. 4.お尻の筋肉が伸びている感じがあるところで8~10秒キープします。

※ このストレッチは、上に乗せたほうの脚の殿筋がストレッチされます。

【殿筋ストレッチ(2)】

殿筋のストレッチ写真
  1. 1.あぐらの体勢になり、伸ばす方の脚を上にして組みます。
  2. 2.そのまま体を前に倒していきます。
  3. 3.深く呼吸しながらお尻の筋肉が伸びている感じがあるところで8~10秒キープします。

 両脚であぐらがかけない人は片脚だけあぐらになって、もう片脚は伸ばした状態で行ってみましょう。
 またこのストレッチは殿筋のストレッチ効果に加えて股関節の柔軟性も向上が期待できますので、股関節が硬くて気になっている方も是非おこなってみてください。

 ※ 以下は臀筋についてです。

 臀筋(大殿筋・中殿筋)は、それぞれ骨盤から大腿部(太もも)に付着します。
 殿筋の硬さ(筋緊張)が及ぼす影響は骨盤だけではなく、腰部・股関節、また大きい範囲でみると首やひざなどの動きにも関与する可能性があります。体の柔軟性がある方の方が体が硬い方に比べると運動効率が上がるともいわれています。筋肉が硬いなと感じるところがある方は、当院の過去の解説を覗いてみてください。もしかしたら求めている投稿があるかもしれません。