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大腿部のストレッチ(四頭筋、ハムストリングス)

 今回は大腿部のストレッチについての紹介です。
 大腿部には前面部に大腿四頭筋、後面にハムストリングスという筋肉が存在します。誰もが歩行時や起立動作時など使っている大きな筋肉です。
 この筋肉は骨盤に起始部(付着する)を持つため大腿部の筋肉が硬くなったりすると腰などにも影響を与えることがある為しっかりと柔軟性を高めておきたい場所になります。
 大腿部のストレッチ方法はいろいろありますが今回は一番基本的なストレッチ方法を紹介します。ストレッチを継続的に行うことで怪我の予防、症状の改善につながると思います。では、やってみましょう。

 まず大腿部前面にある大腿四頭筋のストレッチからです。

大腿四頭筋のストレッチ写真1

フラットな場所に足を伸ばして座り、片方の足を正座するように曲げます。

次に、大腿四頭筋がストレッチされるのが分かるところまで(伸ばされている感覚)上半身を後ろに倒していきます。

柔らかくて余裕がある人はペタンと後ろに寝てしまってもいいと思います。

ストレッチされているのがわかるポジションで呼吸を止めないように20~30秒ほどゆっくり体制を維持します。これを左右行います。

 次は大腿部後面のハムストリングスのストレッチです。

大腿四頭筋のストレッチ写真2

フラットな場所に仰向けに寝ます。

タオルなどを写真のように足の裏に引っかけて足を伸ばすのと同時に手で足を持ち上げます。余裕がある人はタオルを使わず手でつま先や、足首を掴んで持ち上げてあげるとより強くハムストリングスをストレッチすることができます。

こちらもストレッチされているのがわかるポジションで呼吸を止めないように20~30秒ほどゆっくり伸ばします。これを左右行います。

 比較的簡単に一人でできるストレッチになります。以下が注意点です。
*ゆっくり深く呼吸をしながら行う。
*20~30秒少し長めに行う。
*一日3~5セット行う。
*痛みが出たら無理をしないで行うのを止める。

 上記のことに注意しながら行うといいと思います。
 ちょっとの時間で簡単に自分の体のケアが行えるので是非、行ってみてください。

骨折の合併症・脂肪塞栓症候群

 今回は脂肪塞栓症候群について解説します。
 まず、骨折の合併症を大まかに分類すると、全身性のものと局所性のものとに分類され、加えて急性期と晩期とに分かれます。脂肪塞栓症候群は全身性で急性期に発症する合併症です。

 発生率は骨折患者の5%未満で、脂肪細胞により血管を塞栓された臓器が虚血状態になり、その臓器の機能が低下または不全となったものを言います。比較的大きな骨の骨折で、なおかつ複数カ所で骨折が起こったものに発生しやすいとされますが、軽度の骨折でも発症することもあり注意が必要です。

 原因としては、骨折時に血管内の脂肪代謝や損傷した血管から骨髄などの脂肪が静脈から侵入し塞栓を起こすものと考えられています。

 症状は受傷後から12~48時間で発症し、発熱や頻脈に始まり胸部や腋などに点状の出血斑が出現します。脂肪が肺動脈や脳血管を塞栓した場合、生死に関わることもある為注意が必要です。

 受傷から医療機関での診察までに時間が空いてしまうとこのような合併症が発生した時の対処が難しくなってきます。また我々柔道整復師も骨折の治療を行う際にはしっかりと把握し対処しなければなりません。上記のような症状が出た場合、速やかに医療機関を受診しましょう。

舟状骨骨折

 手首の部分にある小さな骨の集合体をまとめて手根骨と呼びます。今回はそのうちの一つである舟状骨という骨の骨折について解説していきます。

 舟状骨は手根骨の中では形が大きく可動性も大きい為、他の手根骨と比べて負荷がかかりやすい部位になります。そのため手根骨の中で骨折の発生頻度が高い場所だと言われています。

 しかし、骨の形状や手首の関節と近接している関係で痛めても手関節の捻挫であると誤解してしまう場合があります。さらに、しっかりと骨折に対する治療しなければ後遺症を残すこともありますので注意が必要です。

 受傷機転は患部への直接的な外力で折れることは少なく、転倒時などに手のひらを体に対して後方に着いた際(過度に手首が手の甲の方向に折れ曲がる力が加わった状態)に受傷するケースが多い様です。

  • 手首よりも少し親指側のあたりが痛い!
  • 痛みが強く手関節が動かせない!
  • 特に手首が手の甲の方向、親指方向に動かない!
  • 親指に手関節方面の圧力をかけると痛い!
  • 握手をすると痛い!

 怪我をした際、上記の症状がある場合は骨折の可能性があります!その場合は早急に整骨院や整形外科等の医療機関を受診してください。

 手関節を動かしてしまうと骨折部にストレスがかかってしまいます。また、この舟状骨には血液の流入が少ないため難治性の骨折の一つと考えられています。そのため長期間の固定が必要になります。辛い期間にはなりますが痛み、後遺症を残さず日常生活に復帰するために一丸となりしっかりと治療していきましょう。

肩関節脱臼について

 今回は肩関節脱臼について解説したいと思います。
 肩関節は背中の肩甲骨と腕の上腕骨をつなぐ関節です。
 皆さんも一度は聞いた事があると思いますが、肩関節は脱臼が起こりやすい関節です。

 その理由として

  • 上腕骨の骨頭に対して肩甲骨側の関節窩が小さい
  • 人の関節の中で可動域が1番広いため、動きによって無理な負担がかかりやすい
  • 関節を保護している関節包(関節の袋)や補強している靭帯に緩みがある
  • 関節が膝の様に靭帯で固定されておらず筋肉で固定されているため動きやすい

等の理由が上げられます。

 症状としては、

  • 肩部の筋肉の膨らみが反対側と比べて無くなる(凹んで見える)
  • 肩の関節が動かない
  • じっとしていても痛みが続く
  • 上腕部を側腹部に近づけられない(近づけても戻ってしまう)
等、一般の方が見てもわかりやすい症状が現れます。

 よく引っ張れば治ると聞いたことがあると思いますが、一概にただ引っ張ればいいという事ではありませんし、脱臼が入ったから治ったというわけではありません。

 その理由は、

  • 脱臼した際、骨折などが併合していることがある
  • 無理に引っ張ってほかの軟部組織(筋肉や靭帯等)を傷つけてしまう
  • 整復後の処置が不十分だと反復性脱臼になりやすい(癖になる)
等が上げられます。

 もし脱臼したかも!?となった場合は速やかに当院にご連絡を頂ければと思います。

有痛性外頸骨

 今回は有痛性外頸骨について解説していきます。
まず外頸骨とは過剰骨といわれるもので、本来、身体内になくてもいいとされている骨のことです。その名前の通り過剰(余分)な骨とされています。

 発症部位は、足の内くるぶしやや前下部にある舟状骨といわれる骨に痛みが出現し、10~15歳くらいの女性に多く、その原因として運動量の増加や体重の増加で徐々に痛みが出現するといわれています。また偏平足の人に発症が多いのも特徴です。さらに成人の症例では捻挫を契機に発症することが多いとされています。

 症状として、運動時の痛みはもちろん、足部の内側(舟状骨部)に隆起が出現し、その部分が圧迫されたり、舟状骨に付着する筋が存在する下腿部をストレッチされると痛みを訴えます。

 治療方法は、運動制限を行い患部を安静にすると共に、足部のアーチを補助するサポーターなどを使用することが効果的とされています。

 前述したように一度の外力で痛みが出現する訳ではありません。以前よりも運動量等が増えたことで痛みを訴える様になった場合は、早めに専門医に相談し治療するように心がけましょう。

ダイナミックストレッチについて

 今回は以前解説しました「スタティックストレッチ」に続き、「ダイナミックストレッチ」について解説していきます。

 前回のスタティックストレッチは筋肉を伸ばした状態を保持するストレッチ方法でしたが、今回解説するダイナミックストレッチは関節運動を繰り返し行い、筋肉に対して伸ばす力と縮む力の双方の刺激を加えることで筋肉の柔軟性を出す方法です。

 近年、スポーツ現場ではウォーミングアップ時にダイナミックストレッチを取り入れることが多くなっています。従来のスタティックストレッチを行った直後は筋肉がリラックスした状態になり、それにより運動パフォーマンスが低下すると言われています。これから運動を開始する選手には筋肉に刺激をあたえることでウェイクアップ効果が期待でき、パフォーマンスを向上させる効果が期待できます。

 このストレッチ方法は、関節の動く範囲の最終域まで反動を使わずに大きく繰り返し動かすことが基本になります。メリットとして関節の可動域を広げるためにはより有効的です。また、最大筋力アップ、ジャンプ力や俊敏性の増加、走行タイムの短縮、ゴルフスウィングのパフォーマンス向上など様々な効果が期待できます。一方で関節を動かしながら行うストレッチであるため競技本番前にやり過ぎてしまうと疲労につながりやすいというデメリットもあり注意が必要です。

 一言にストレッチといっても方法も目的も異なりますし、メリットとデメリットがあります。自分の体質と競技特性に合わせて無理なく行うようにしましょう。興味のある方、質問等のある方はお気軽にスタッフまでお声かけください。

肩関節の柔軟体操(ストレッチ)

 今回は肩関節のストレッチについて解説します。
肩関節には大きい筋肉(アウターマッスル)から小さい筋肉(インナーマッスル)まで多くの筋肉が存在します。
肩を使うスポーツ(野球、バレーボールなど)では肩関節の柔軟性が競技パフォーマンスに大きく関与することが考えられ、また柔軟性を出すことで怪我の予防にもなります。一方で、四十肩・五十肩と言われる肩関節周囲炎などの症状の改善にもつながります。

 そこで、様々なストレッチ方法がある中で今回は基本的なストレッチ方法をお教えします。ストレッチを継続的にコツコツとやることで怪我の予防、症状の改善につながると思います。では、やってみましょう。 

 まずは肩関節前面部(大胸筋・上腕二頭筋など)のストレッチです。
 壁に水平に手をつき、肩関節を前に押し出す(壁と反対側を向く)ように体を捻ります。
そして呼吸を止めないように20~30秒ほどゆっくりと肩関節の前側の筋肉が伸びている(ストレッチされている)のを感じながら行います。これを左右行います。

 次は脇の下(前鋸筋・大円筋・小円筋など)のストレッチです。
 壁や少し高めの安定した机・棚などに両手を置き、お辞儀をするように頭を下げて腰部の前屈、脇を下に押しだすようなイメージでストレッチします。
この時、肘を曲げないようしっかり伸ばした状態で行います。
肩関節前面部と同じように筋肉が伸びていることを感じながらゆっくり行います。

 次は肩関節の外側(三角筋・広背筋・棘上筋・棘下筋など)のストレッチです。
伸ばしたい方の腕を真っ直ぐ前(前にならえの形)に出し、反対側の腕で前に出した腕を下からロックして胸につけるように引っ張ってきます。ポイントは反対側の腕でしっかりと引っ張ったところ(ストレッチされているところ)でキープすることです。肩から上腕外側の筋肉がだんだんと伸ばされてくると思います。
上の2つと同じように筋肉が伸びていることを感じながらゆっくり行います。

 これら3種類のストレッチは比較的簡単に一人でできると思います。
 最後にストレッチの注意点です。

  1.  *ゆっくり深く呼吸をしながら行う。
  2.  *20~30秒少し長めに行う。
  3.  *一日3~5セット行う
  4.  *痛みが出たら無理をしないでストレッチを止める。

 上記のことに注意しながら行うといいと思います。ちょっとの時間で簡単に自分の体のケアが行えるので是非、行ってみてください。

神経麻痺『ギヨン管症候群

 今回はギヨン管症候群について解説します。
 ギヨン管症候群は、別名『尺骨神経管症候群』とも言われ、以前解説した手根管症候群と同じ絞扼性神経障害の一つです。

 尺骨神経とは主に小指・薬指側の手指の運動と感覚をつかさどる神経です。この神経が手根部(手首にある8個の小さな骨が集まったところ)で圧迫されることによって症状が現れるものをギヨン管症候群と言います。

 原因として、手根部の打撲や手根骨の骨折をはじめ、手を衝くことの多いスポーツ、サイクリングなどでハンドルを長時間握ることによるものなどが挙げられます。

 自覚症状としては、小指と薬指に痺れが出現し、つまみ動作がうまくできない、箸がうまく使えないなどの指先の細かい作業に障害が出てきます。

 治療方法として、原因となる動作の中止と安静をはかり保存療法を行います。それでも症状の改善が見られない場合は手術の適応となってきます。

 上記の症状が出現した場合、原因となる動作を中止し早めに専門医に診てもらうようにしましょう。

スタティックストレッチについて

 近年メディア等で注目されているストレッチですが、一言にストレッチと言っても方法や種類など様々です。今回はスタティックストレッチについて解説していきます。

 スタティックストレッチとは反動や弾みをつけずに、ゆっくりと対象とする筋肉を伸ばしていき、その筋肉の伸長状態を維持する最も基本的なストレッチです。

 ストレッチには、①運動パフォーマンスの向上、②怪我の予防、③筋肉的な痛みのケア、④ウォーミングアップ効果、等が主にあります。

 大きく分けて2つの効果があり、筋肉自体の柔軟性が改善することによる効果と、神経機構へ影響が出る事により筋緊張が即自的に緩和する効果です。

 ストレッチをすることにより筋緊張が緩和し関節可動域が改善されるメリットがありますが、しかしその反面、必要以上な筋緊張の緩和は急な関節可動域増大による関節自体の不安定、精神的な不安などデメリットにも繋がりかねません。よって、競技種目や目的に合わせて柔軟性を増加させたい筋肉を狙いストレッチを行うことが重要です。

 当院では自宅でできるストレッチ方法の指導や競技特性に合わせたストレッチ、その他運動に関する指導等も行っております。スポーツ障害、筋肉の緊張、ストレッチ方法にお悩みの方はご相談下さい。

肩鎖関節脱臼について

 今回は肩鎖関節脱臼について解説したいと思います。
 まず肩鎖関節とは鎖骨の外方と肩甲骨をつなぐ関節で体幹と腕(上肢)をつなぐ唯一の関節です。人体の脱臼では肩関節脱臼の次に多い脱臼と言われ、発症は主に転倒して肩をぶつけた際、肩峰(肩の外端部)に外力が加わり負傷することが多いです。

 鎖骨の外方は肩鎖靭帯と鳥口鎖骨靭帯という2つの靭帯で関節の安定性を保っており、肩鎖関節脱臼はこの2つの靭帯の損傷具合によって捻挫・亜脱臼・脱臼と診断名が変わります。症状は肩峰部の疼痛と腫脹、肩関節の運動制限がみられ、損傷が強い場合は鎖骨の外端部を元の位置に整復しても手を離すと上方へ再脱臼してしまうピアノキーサインという症状が見られることもあります。その際には手術が適応され、鋼線やスクリューで患部を固定する方法をとります。症状が軽度の場合は保存療法が適応され、固定具で上方から抑えて包帯固定を行う処置ができます。

 転倒し鎖骨外側に痛みがみられる方は一度専門医を受診することをお勧めします。